運行管理者 一般講習を受講してきました(ショーファーサービスのコラム 2021.8.2)
7月下旬に関東地方で梅雨明け宣言がされたと同時に酷暑が始まりました。
2021年夏、1年間の延期期間を経てオリンピック東京大会が始まりました。
しかしながら、ほとんどの会場が無観客での競技となりました。会場で直接競技を観戦することはできなくなり、テレビ中継の画面越しに観戦・応援することになりましたが、選手のみなさんには、体調に気を付けて競技に臨んでほしいと思います。
さて、私は、7月上旬に運行管理者の一般講習を受講してきました。
- 運行管理者って何?
- そもそも『運行管理者』とは、
・国土交通省が認定する国家資格の一つ
・道路運送法および貨物自動車運送事業法それぞれの法律に基づき、「旅客」と「貨物」の二つに大別
・自動車運送事業における安全輸送の責任者として、自動車運送事業者の選任を受けた者
のことです。
ちょっと大雑把ですが、事業用自動車を扱う会社において、配車担当が持っていなければならない資格です。
資格取得については、事前に『基礎講習』(今回の一般講習とは別のもの)を3日間受講し、試験に合格しないと取得できない資格です。
運行管理者が行う業務は運輸規則または安全規則に規定されていて、ドライバーの乗務割の作成、点呼業務、ドライバーの指導監督、休憩・睡眠施設の管理などなど、安全かつ確実な自動車輸送の遂行を行うため、輸送の安全に関わる全てのことに関わる重要な部分を担います。
ちなみに、ショーファーサービスをはじめ、『自家用自動車運行管理業』
は、サービス業(請負事業)です。上記の自動車運送事業とは別の事業となるため、この資格は必要ないのですが、『自動車の運行管理≒運転手の労務管理など』という仕事において、必要となる知識も一部重なるため任意で資格を取得する方もいらっしゃいます。
↑筆者もそのクチです。 - 今回の講習はこんな事を行いました。
- 今回の講習では、
午前中は、運輸行政の動向について(法律の改正があったところの確認など)
お昼休憩を1時間挟んで、
午後は、第一部では、最近起きた交通事故を題材に事故の背後にある要因と対策や、防止対策に関連する事を、第二部では、飲酒運転の防止や適性診断の結果を活用した助言・指導について講習が行われました。
特に午後の第一部では、東京都内の現役のタクシー会社役員による講義で、興味深い話を聞くことができました。 - 受講の感想
- 10時に始まり16時過ぎに終了した運行管理者の一般講習ですが、印象に残っている事として、3つのトライアングルがありました。
1つ目は事故の三大原因のトライアングル
これは、事故が起こる原因は、『人』、『車』、『道』のいずれかにあるとのことを示しています。せめて、『人』による原因での事故はなくなるように心掛けたいものです。
2つ目は、安全に関するトライアングル
これは、『認知』、『操作』、『判断』の3つの言葉のトライアングルで、それぞれの言葉の頭に『正しい』と付けてあげると、とても分かりやすくなります。
最後のトライアングルは健康のトライアングル
『快眠』、『快食』、『快トイレ(講義上では、漢字での表現でした)』
自動車の運転の仕事においては、特に良好な健康な状態をいかに維持していくのかは、とても重要なことです。
健康のトライアングルが、良い状態であれば、安全に関するトライアングルが正しく機能し、安全に関するトライアングルが正しく機能していれば、事故の三大原因の一つの『人』による原因が減少・消滅しますから、その分、事故の件数や被害を低減することが可能となります。
役員付運転手の業務請負を事業としているショーファーサービスにおいても、この3つのトライアングルはとても大切なことに感じます。
夏場、運転手の方の一部は、トイレの事を考えて、水分をあまり採られない方もいますが、熱中症やエコノミークラス症候群になるリスクが高くなり健康のトライアングルが正しく機能しなくなる恐れがありますので、すこしずつでも、きちんと水分・塩分補給をして、酷暑を乗り切ってほしいと思います。