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車両盗難はゼロにならない(ショーファーサービスのコラム 2021.11.1)

車両盗難はゼロにならない(ショーファーサービスのコラム 2021.11.1)

いつのまにか季節がかわり、紅葉前線も南下する時期になりました。
個人的には神宮外苑の銀杏並木が黄色一色になる風景がおすすめです。
東京都でも緊急事態宣言が終了し、行楽シーズンの真っただ中。役員車であれば、ゴルフ送迎のお仕事が多い時期でもあります。
車を使って出かけることが多い時期ですが、ある日、車がなくなっていたという話を聞いたことはありませんか。
今回は、車両盗難を話題にしたいと思います。

自動車盗難件数は減少傾向…
警察庁が発表している『犯罪統計資料の令和2年1~12月分【確定値】』によると、2020年1年間での全国における自動車盗の認知件数は5,210件、2019年は7,143件に比べて、27%減少しました。
2016年11,655件、2017年10,213件、2018年8,628件でしたので年々減少しているのは確かです。
同資料では、都道府県別・地域別の件数も公表されています。
東京都単独では96件。前年が122件だったので、21%減少しています。
やはり、東京・名古屋・大阪とその周辺都府県での件数が多いことがデータ上でもはっきりしています。
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/sousa/statistics.html
どんな車種が被害に遭っている?
自動車盗難については、警察庁の犯罪統計資料のほかにも、一般社団法人日本損害保険協会から『自動車盗難事故実態調査』が2000年から行われており、最新の第22回の結果から傾向を確認することができます。
調査の概要は
2020年11月1か月間における、全国で発生した自動車本体盗難事故および車上ねらい(部品含む)事故で、調査期間内に車両保険金の支払いを行った事案(車両本体の盗難:158件、車上ねらい121件)の集計となっています。
https://www.sonpo.or.jp/about/useful/jidoshatounan/index.html
この結果によると、車種別でみると
1位 ランドクルーザー 25件(プラド含む)
2位 プリウス     25件
   レクサスLX   25件
4位 レクサスLS   12件   
5位 クラウン      9件(マジェスタ、エステート含む)
6位 アルファード    5件
   レクサスIS    5件
   レクサスRX    5件
9位 ハリアー      4件
   スカイライン    4件(GT-R含む)
11位 ヴェルファイア   3件
   ハイエース     3件(レジアス、グランビア含む)
   マーク       3件(クレスタ、チェイサー、マークツー、マークX含む)
となっており、この車種だけで77%を占めています。
この上位13車種のうち、レクサスLS、クラウン、アルファード、ヴェルファイアは、役員車でも採用されている車種です。

近年、自動車の鍵についてはスマートキー化が進んでいます。
施錠・解錠・エンジン始動を直接鍵穴に差して回す形式から、スマートキーを身に着けている状態ならばドアノブに触るだけで施錠・解錠ができ、スタートボタンを押すだけでエンジン始動ができる形式へと変わってきています。
スマートキー化が広がるに伴い、自動車を盗む手法も、巧妙化してきています。
皆さんの中には、『リレーアタック』、『イモビカッター』、『コードグラバー』、『CAN(キャン)インベーダー』という言葉を耳にされた方がいらっしゃるかもしれません。
いずれも、自動車盗難の手口・手法の名前です。
特に、リレーアタックやコードグラバーは、スマートキーから発信される微弱な電話を読む手法と言われており、この数年、盗難被害の多くはこの手法での被害のようです。
まず、対策を
損害保険協会では、自動車盗難被害の多い愛知県版と大阪府版の『自動車盗難防止ガイド』がPDFファイルにて公開されています。
https://www.sonpo.or.jp/report/publish/bousai/car_0008.html
他にも損害保険会社によっては、ホームページ上で盗難対策を挙げているところがあります。例えばリレーアタック対策として、
1.スマートキーを電波が遮断できるケースに入れる
2.玄関付近などに鍵を置かない
3.節電モードを設定する(一部メーカー)
4.リレーアタック防止装置を設置する
5.スマートキーの微弱な電波をオフにする
が挙げられています。
また、物理的に、ハンドルロックやホイールロックを使用するという対策もあります。

ショーファーサービスは、ご契約先でご用意された自動車(主に役員車)をお預かりして運行業務を請け負うという事業です。
業務内容によっては、お預かりした車両をドライバー自宅近くに駐車するというケースもあります。
そのような場合に盗難被害に遭わないように、駐車場のことやETCカードやガソリンカードは車内に残さず一旦外して鞄にしまい自宅に持ち帰るなど指導を行っています。

マイカーであれ、社用車(役員車も)であれ、大切な財産です。
100%盗まれないという保証は難しいと思いますが、それでも、対策することを心がけましょう。
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