役員ドライバーに求められる服装(身だしなみ)について(ショーファーサービスのコラム 2022.8.3)
連日、蒸し暑い日々が続いています。熱中症警戒アラートが連日発令されており、立っているだけでびっしょり汗が噴き出る日々となっています。
スーパークールビズの方を見ると、なんともうらやましいと思うのは私だけでしょうか…
まずは、こまめな水分と塩分補給に心がけましょう。
さて、今回は役員ドライバーに求められる身だしなみのうち、服装について触れたいと思います。
黒子に徹しつつ、清潔に
まず、役員ドライバーという仕事というと、当たり前ですが「役員車を運転する」仕事になります。さらに分解すると、「担当する役員に付いて車を運転する」仕事ということになります。
それは、イコール『必ず担当する役員のそばにいる』という状態でもあるわけです。『役員に付いて』と書いた通り、役員のそばで黒子的にいることが役員ドライバーの一般的なポジションです。
ところで、役員の方は会社の顔というだけでなく、場合によっては報道対応などにも立たれる立場でもあるため、常に「他から見られている」立場の方でいらっしゃいます。そのため、役員の方は、総じてシワのないスーツ、派手すぎない身なりにあったワイシャツや磨かれた革靴をお召しになられ、「清潔感」のある身だしなみをされています。
役員のそばで対応することが多い役員ドライバーも、実は、「他からみられている」人になっています。さらに言えば、役員ドライバーの身なりも含めた形で
その役員の評判になる可能性もあるため、役員ドライバーも「清潔感」や「場に合った」服装にする必要があります。
例えば、あなたは会社の秘書だとします。そこに取引関係のある会社の役員が商談でご来社され、あなたがお出迎えする場面とします。
役員車が到着して、降りてきた役員はとても清潔感のある身だしなみをされていた一方で、ドライバーの恰好を見ると、ワイシャツは襟元や袖口が茶色く汚れ、スーツもくたびれている感じとすると、果たして、どのように感じられるでしょうか?
ちなみに、ある会社において、ショーファーサービスが担当する前に、契約していた別の会社から来たドライバーは、スーツではなくチノパン等のラフな格好で出勤してきたため、即出入り禁止となったという事例もあります。
清潔感ある身だしなみ(服装)とは
では、清潔感のある身だしなみとは何か?
よく、ビジネスマナーに関するWEBページや出版物を見ると、
男性の場合
◆服装
スーツ、シャツはきちんとプレスされていること
襟ぐりや袖ぐりに汚れのないシャツ
サイズの合った洋服を選ぶ
ビジネスに合った靴下(スーツに白い靴下はNG)
ビジネスにふさわしいオーソドックスなデザインの汚れのない靴
シンプルなデザインのネクタイ
◆ヘアスタイル、スキンケアほか
洗髪した整えられた髪
ヒゲの剃り残しのない顔
きちんと整えられた爪
アルコール臭、汗臭さ、ワキガ、口臭など体臭に気をつける
額が脂でテカテカに光らないよう、こまめに洗顔
女性の場合
◆服装
基本的なデザインで質の良いスーツ・シャツ
スーツの色は黒・紺・ベージュ・グレー・白などの定番カラー
サイズの合った洋服を選ぶ
磨かれた靴
オープントゥやバックストラップサンダルは、カジュアルに見える場合もあるので注意が必要
ストッキングは肌色の無地が基本
◆ヘアスタイル
仕事の妨げにならないヘアスタイル
ヘアカラーは会社の規定があればそれに準じること
◆アクセサリー
あまり目立たない控えめなもの
小さく上品なもの
金属同士がぶつかり合ってガチャガチャと音が鳴らないもの
◆メイク
ビジネスにふさわしいナチュラルメイク
派手なアイシャドーや太すぎるアイラインは避け、控えめなアイメイクを心掛ける
不自然なほどのまつげエクステンションは避ける
カラーコンタクトはオフィスでは違和感があるのでアフターファイブに
と書かれています。
役員ドライバーの身だしなみも、これに基づいて考えればよいのです。
ショーファーサービスが考える役員ドライバーの身だしなみ
わたしたちが考える役員ドライバーの身だしなみも、先ほど挙げた項目と基本変わりありません。
●ダークカラーのシングルスーツ
総合スーパーや紳士服量販店で購入できるもので、問題ありません。
主に、ネイビー(紺)、ダークネイビー(濃紺)、ダークグレー、チャコールグレー、ダークの各色を数着用意して、着回すようにします。
1日使用した後は、ジャケット・パンツをハンガーにかけてブラッシングなどのメンテナンスをした後、2日くらい休ませるようにしてください。
●白無地のワイシャツ
基本的に白無地のワイシャツがどのようなシーンでも対応できます。
襟の形は、レギュラーカラー、セミワイド、ワイドカラーが通年使用できます。
近年はCOOLBIZでの勤務も一般化しているので、契約先によっては、ボタンダウンカラー、ドゥエボットーニのワイシャツも認められる場合もあります。
クリーニングに出さず、ご自身で洗濯した後はアイロンを掛けて、シワを伸ばしてプレスしましょう。
なお、時々インナーを着ずに直接ワイシャツを着用されている方いますが、役員ドライバーの仕事の上ではNGと考えています。
理由は、
①汗をかくことで、素肌が透けて見えてしまうことが清潔感に欠ける
②ワイシャツに汗染みや、臭いがついてしまい清潔感に欠ける
③汗をかいて濡れている状態で冷気にあたると、過剰に体を冷やしてしまう
からで、インナー着用も必須です。
●ネクタイ
ニットのネクタイは、カジュアル度が強いので避けた方がよいと思います。
柄は、ソリッド(無地)や落ち着いたデザインのストライプ・小紋柄あたりから、色は、蛍光色など派手な色は避けて、スーツとの色合いを考えてネイビー・ブルー・ワイン・グレーの系統から選ぶとよいかと思います。
また業務上、葬儀会場へ行くこともありますので、黒無地のネクタイを1本用意してください。
●靴下
色は、スーツの色に合わせて基本は黒・ネイビー・グレーの3色の系統を選ぶようにしましょう。白はNGです。
柄については、無地か目立ちにくデザインにしましょう。
長さについてですが、着席した際に素肌が見えない長さ(ロング丈)がベストです。
●靴
役員ドライバーが履くビジネスシューズは基本的に黒色の紐靴のものを選びましょうつま先のデザインはストレートチップかプレーントゥのデザインが無難です。
個人的には晴天・曇天用に2足から3足、雨天用で1足用意することをお勧めします。1足を毎日履き続けると、あっという間に甲の革にひび割れが起こり、ソールが削れてしまって靴の見栄えが悪くなってしまいます。
また、足は他の部位以上に汗を各場所ですので、1日履いたらメンテナンスして休ませるようにしましょう。
役員ドライバーという仕事は、ある種「見られている」仕事でもあると思います。ショーファーサービスでは、そういうこともお伝えしています。
例えば、ドアサービスの場面や運転の場面において、足元や首の周りなどはごく自然に乗客の視界に入ってきます。また、初めのところでお話した「役員と役員ドライバーは一体的にみられている。評価されている」ということについても同じ「見られている」ということにつながります。
清潔感のある身だしなみはそれだけでも、良い評価につながります。
役員ドライバーの仕事は、多くの学ぶことから始まりますが、まずは見栄えから入ってみましょう。